清水

2022年12月18日3 分

レブル エンスト 摩訶不思議

毎度ありがとうございます。

ご無沙汰しております、清水でございます (^^

先週の出来事。

2年半前にレブルを購入いただいたY様より入電

Y様「今、出先でエンジンがかからなくて困ってる!」

清水「状況を教えてください」

Y様「上り坂で右折車がいて、その後ろで一旦停車していたらエンストし再始動できない」

清水「? ? ?」

  「アイドリング状態から止まりました?セルは回りますか?」

Y様「そう!うんともすんとも言わない!!」

清水「キーONでフューエルポンプ作動音(キーーーーン音)しますか?」

Y様「何もしない」

清水「エンジンストップスイッチOFFではないですよね?」

Y様「大丈夫」

なんて言うやり取りの末、原因が全く判らず???

任意保険のレッカーサービスをご利用いただき弊社までレッカー搬送をお願いしました。


しばらくしてレッカー到着。

早速、状況確認します。

Y様のおっしゃる通りエンジンストップスイッチONでキーONしますが何も反応なし。

ちらっとエンジンストップスイッチを見ると何か液体が付着したような痕跡発見!

わかりますか?

スイッチ左下の痕跡です。

エンジンストップスイッチをわずかにOFF方向へ触るとフューエルポンプの作動音がします。

でも手を放してエンジンストップスイッチON位置にするとフューエルポンプ止まっちゃいます。

古い車両でスイッチの接触不良は良くあることですが、大抵は乗ろうとしたらセルが全く回らないなど、前回停車から相当時間が経過してから症状が現われるもので、走行中というかアイドリングしていて突然エンストして再始動できないと言うのは私もこのギョーカイ長いですが初体験です。

症状が再現できていますので、Y様へ説明のため現状で保存します。

休憩中に缶コーヒーやジュースをこぼしちゃったのかな~?とか思いましたが、Y様の来店を待って確認することに。


Y様ご来店

症状を再現してみせます。私は他のお客様の対応中でしたので樋口店長が対応

樋口「何かこぼしたりしました?覚えがありますか?」

Y様「この間、蜂みたいな虫がとまっていて、指ではじいたらココに汁に見たいのを撒いていった。」と話を伺ってから、エンジンストップスイッチをON⇔OFFパチパチしてやります。

あれ?解消しない!?

よくある、軽い接触不良ならスイッチをパチパチする事で症状が少なからず改善しますが今回は全く良くならない。

スイッチをジワ~~っと動かすと一瞬だけONとなる瞬間がありますが、すぐにOFF状態になってしまいます。

新しい車両なので症状からは原因が不可解ですが、保証期間も切れていますのでスイッチを分解・修理する事でお預かりとなりました。


日を改めてエンジンストップスイッチを分解してみます。

最近のホンダのハンドルスイッチは基盤や接点を外すのにボタンを先に外してやる必要があり、またそのボタンを固定している爪が非常に外しにくいため、壊さないよう慎重にばらします。

写真を撮り忘れましたがばらしてみたところ全く問題なし!!

接点もきれいだし、全然摩耗感もなく。どうしてあんなに見事に接触不良を起こしていたのか原因らしい箇所が見当たりません。

当然ながらグリス切れもしていませんし、接点を押しているスプリングも汚れなくきちんと接点を押してくれています。

基盤の半田付けも、な~んも問題なし。

元のグリス等を洗浄し綺麗に拭き取って、新しくグリスを打ち直し。

組付け点検してみると、あれだけ接触不良がおきていたのに全く問題なく改善。

上記、Y様へ説明すると

「蜂の毒が回ってヤラれたか!」と。

何とも理解しがたい不思議な症状でしたが、Y様のおっしゃる通り、蜂らしき虫の毒液!?が接触不良を引き起こしたとしか思えない不具合でした。

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